ジャン=ポール・ベルモンド渋すぎ。「海が好きなら、山が好きなら、都会が好きなら、勝手にしやがれ!」そのセリフ聞くだけでも見る価値あるよ。
フランス俳優たちが最も輝いていた時期、と共に、綺羅星のような監督たちが活躍してもいた、要するにフランス映画界至福の時が生み出した傑作。脚本にトリュフォーも参加していたというのもラストを観れば納得。
あと、邦題が決定するに至ったあの話は本当のことなんだろうか?
ヌーヴェル・バーグの記念碑的作品にして、映画史のなかに燦然と輝く金字塔。というわけで投稿しました。
注目すべきは、今観ても充分に斬新なカメラ・ワーク。手持ちの十六ミリで存分に画面を集めています。従来の流麗なシネマ観を廃し、ドライで断片的な映像を作り出すことに成功しています。特に主観ショットは見事! それから忘れてはならない饒舌な登場人物たち。ミシェルの「軽々しさ」。まさにゴダール、まさにヌーヴェル・バーグ。
『気狂いピエロ』が、青春の暴走の果てにある映画だとすれば、本作は自由の暴走の果てにある映画だといえるでしょう。最低五回は観るべし。