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あの子を探して (1999)

ドラマ
76.8pt 76.8pt
一个都不能少

公開日 : 2000/07/01

4.5 (1人)

巨匠チャン・イーモウ監督が、中国の農村の小学校の代用教員になった13歳の少女と、生徒の子どもたちとの交流を描いた感動の物語。プロの俳優を使わず、ドキュメンタリー的な手法で描き、ベネチア映画祭で2度目の金獅子賞を受賞した。 過疎化が進む中国のある村の小学校に、13歳の少女ミンジが代用教員として雇われる。まだ幼さが残る彼女は必死に教師を務めるが、ある日、1人の生徒が家庭の事情で出稼ぎにいったまま行方不明となる。ミンジは彼を探しに都会へ向かい、次第に生徒との心の交流が生まれる。
キャスト
Wei Minzhi
Juxin Restaurant Manager
スタッフ
レビュー投稿
レビュー
きくりんさん
2003/04/10 08:47
 昨今、中国の近代化が注目され、事実雨後の竹の子のように高層ビルが建ち並ぶようになりましたが、生活にゆとりを得た市民はまだ都市部の一部の人たちだけで、大半は深刻な貧困に喘いでいます。
 実際中国ではお金がなくて教育を受けられない子供、また途中でやむなく退学する子供が沢山いるそうです。それどころか、出生届けすら出されていない子供まで・・・
 子供は次の時代を担う国の財産です。教育を受ける権利、健やかに育つ権利は豊かな家庭の子にも貧しい家庭の子にも平等であるはずです。
 この映画はある貧しい山村を舞台としていますが、決して作り事ではなく、実際これが中国の実情なのだと切実に感じました。
 ホエクーを見つけられないまま、生徒みんなで出し合ったお金を使い果たしてしまったミンジが、屋台の残り物を盗み食いする場面は正直涙が止まりませんでした。
とはいえ、ただのお涙頂戴物ではなく、ユーモアも交えてとても質の高い作品に仕上がっています。
 また、出演者はみな素人さんで、しかも村長役の人は本当に村長、先生役の人は本当に先生を使うという徹底ぶり。しかもみんな実名。リアリティあるわなそりゃ。
 さすがは『紅いコーリャン』『菊豆』『上海ルージュ』等を手がけたチャン・イーモウ監督!脱帽です。