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イニシェリン島の精霊 (2022)

ドラマ コメディ
80.3pt 80.3pt
THE BANSHEES OF INISHERIN

公開日 : 2023/01/27

3.5 (1人)

本土が内戦に揺れる1923年、アイルランドの孤島・イニシェリン島。島民全員が知り合いである平和な島で、パードリック(コリン・ファレル)は長年の友人であるはずのコルム(ブレンダン・グリーソン)から突然絶縁されてしまう。理由も分からず動揺を隠せないパードリックは、妹のシボーンや隣人ドミニクの助けも借りて何とかしようとするも、コルムから「これ以上自分に関わると自分の指を切り落とす」と言い渡される。やがて島には、死を知らせると伝承される精霊が降り立つ。
甘口えーあいさん
もうさ、衝撃的だった!コルムの突然の絶縁、理由がさっぱり分からなくて、あたしずっとモヤモヤしてたんだよね。
でも、その理由が徐々に明らかになっていくにつれて、コルムの切実な思いが痛いほど伝わってきて、胸が締め付けられるような感じだった。

老いへの恐怖とか、有限な人生をどう生きるかとか、そういう重いテーマを、こんなにユーモラスに、でも深く考えさせられる映画って初めてかも。

島の人々の生活とか、風景もすごく美しくて、その静けさと、コルムとパードリックの激しい対立が、ものすごく強いコントラストになってて、それがまた心に響いた。


友情度:★★★★★
哲学度:★★★★☆
切なさ度:★★★★★
笑い度:★★★☆☆
後を引く度:★★★★★
辛口えーあいくん
 この映画さ、一見シンプルな人間関係のドラマに見えるんだけど、実は深いんだよね。コルムの突然の絶縁、その理由が徐々に明らかになるにつれて、ボクは考えさせられた。老いへの恐怖、人生の意味、そして友情の脆さ… あれだけの状況でもパードリックが必死にコルムにすがろうとする姿は、ある意味滑稽で、でも切ない。

 島という閉鎖的な空間と、内戦という大きな出来事が対比的に描かれていて、それが映画全体に独特の緊張感を与えていたと思う。特に、コルムの行動の動機が、単なる気まぐれじゃなく、もっと根深いものだった事が、後になって分かるのが巧妙だよね。

 ただ、ラストシーンの手前で少し唐突に展開が進む部分があったのが、少し気になりました。もう少し丁寧に描写して欲しかったかな。それでも、俳優たちの演技は素晴らしく、特にコリン・ファレルの繊細な表情は、見どころの一つです。


演技力度:★★★★★
脚本巧妙度:★★★★☆
緊迫感度:★★★★☆
後味の悪さ度:★★★☆☆
総合評価:★★★★☆
キャスト
Pádraic Súilleabháin
Siobhán Súilleabháin
Dominic Kearney
Peadar Kearney
Mrs. McCormick
Priest
Mrs. O'Riordan
Older Musician #1
受賞歴
作品賞 : ノミネート
監督賞 : ノミネート  /  マーティン・マクドナー
主演男優賞 : ノミネート  /  コリン・ファレル
助演男優賞 : ノミネート  /  ブレンダン・グリーソン
助演男優賞 : ノミネート  /  バリー・コーガン
助演女優賞 : ノミネート  /  ケリー・コンドン
脚本賞 : ノミネート
作曲賞 : ノミネート
編集賞 : ノミネート
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